どうして骨董品は人気があるのか

骨董品に関しては、好きな人にとってはたまらない魅力があります。それはテレビの骨董品の査定をするテレビ番組を見ていても、高額な金額になったり、あるいは偽物を掴まされて大爆笑になるということも多々あります。骨董品に興味のない人にとっても、テレビで紹介される骨董品が本当に勝ちがあるのかどうかということを、値踏みするだけでも楽しいものです。

このように骨董品が人気の高い理由は何かというと、一つは自分の持っていないものを所有したいというコレクション欲というものがあります。これはもう切手の収集と同じで、コレクターとして骨董品をどうしても集めたいというコレクターの心理を骨董品は刺激するのでしょう。

また、中国においては日本以上に骨董品収集に熱心です。その理由はなにかというと、一つは中国の歴史がとても古いということで、古いものに対する価値観を強く持っているということです。実際に中国においては古来より資産を形成していくと言う点において、骨董品を収集するということが伝統的な資産形成方法と言う事実があります。そのため中国においては将来の供えという点においても、優良な骨董品を収集するということに関しては今でも変わりません。途中毛沢東時代に文化大革命があり、これらの骨董品に対する嗜好が政治的文化的にストップした時代が一時期ありましたが、基本的には中国人の骨董品を大事にするという伝統は変わっていません。実際に、中国から日本の骨董品を購入しに来るという傾向もあり、投資対象としても、株式や不動産の他に骨董品に投資をするという傾向が中国にはあります。

人気のある骨董品のジャンル

そんな人気の高い骨董品ですが、実際のところ、どういう骨董品に人気が集まるのでしょうか。骨董品には様々なジャンルがありますが、特に人気が高いのは、陶磁器、書画、仏具です。

特に中国の陶磁器は、中国の古い歴史で文明的な高さが世界の文明と比肩した古代中国において、新石器時代にはすでに作られていました。それほど古代中国の文明は進化していた証です。その後様々な時代を経て陶磁器の技術は更に進んでいて、彩、五彩、青磁、白磁、青花といった華麗な器を作る技術に進化しました。ちなみに青磁が開発されたのは、三国志の時代ですし、白磁は隋です。この頃、日本の奈良朝廷が遣隋使を派遣していますよね。更に下って青花は唐の時代になります。このように中国における陶磁器の歴史は、紀元前から始まっていて、それが未だに発掘されることもあり、美術史的な見地から見ても極めて価値の高いものとされています。そのため、今までご案内した時代よりもずっと後年の中国が明と言われた時代はもとより、更に近代に近づく清の時代に作られたものでも、非常に質の高い陶磁器が作られており、中国国内だけではなく、日本においても多くのコレクターが血眼になって探しているというのが現状で、特に、白いガラス質の磁器は中国特有のもので、日本では茶道の茶器として取り入れられ、ヨーロッパやイスラム圏では王侯貴族の大切なコレクションに加えられるなど世界中に大きな影響を与えているため、中国陶磁器は現代でもコレクターの間で人気が高く、彼らの鑑識眼にかなったものは、相場以上の高値で取引されるケースもあるほどです。あとは、掛け軸も人気があります。掛け軸は日本にあるのは、これは中国の影響ですけれども、欧米諸国にはない骨董品です。その魅力としては、文字と絵が一体となっている書画という、世界にもない独自の表現方法にあります。この書画が掛け軸と言う形になって世の中に流通していて、こちらも人気の高い骨董品の一つです。

ただ、これらの骨董品について一番注意をしないといけないのは、偽物が多く出回っていて、特に香港における骨董品の多くが偽物ではないかという専門家がいるほどです。骨董品の場合、本物と偽物には大きな価値の差がありますので、偽物を掴まされないように慎重に選ぶことが必要です。